
日本株を買ってみたいけれど、いきなり100株を買うのは怖い
1株から買えるワン株なら、初心者でも始めやすい?
手数料や株主優待に、何か落とし穴はない?
日本株は100株単位で売買するのが一般的です。



株価が2,000円なら、通常は約20万円の資金が必要になります。
まとまった金額をいきなり投じることに、不安を感じる人も多いでしょう。
マネックス証券の「ワン株」なら、対象となる日本株を1株から購入できます。
買付手数料は無料です。
NISA口座では売買手数料が無料となるため、少額から個別株を経験したい人にとって使いやすい仕組みです。
ただし、注文方法は成行注文に限られます。また、1株だけで株主優待を受け取れる企業は多くありません。



金融業界での勤務経験があり、投資歴15年以上の私が、ワン株の始め方と注意点を初心者向けに解説します。
マネックス証券は5年以上利用しており、私自身も単元未満株を保有しています。
この記事を読むと、次の内容が分かります。
- ワン株と通常の株式取引の違い
- 最新の買付・売却手数料
- 1株から投資するメリットと注意点
- ワン株の買い方
- 配当金や株主優待を受け取る条件
- 初心者が買う前に確認したいポイント
注意事項・免責事項を見る
本記事は、株式投資の仕組みやサービスの使い方に関する情報提供を目的としています。特定の金融商品や銘柄の売買を推奨するものではありません。サービス内容や利用条件は、マネックス証券および各企業の公式サイトで最新情報をご確認ください。
結論:ワン株は「少額で企業分析を実践する」ために使いやすい
ワン株が向いているのは、まとまった利益をすぐに狙う人ではありません。



企業を調べて、自分のお金を少額だけ投じ、個別株を経験したい人に向いています。
私が初心者に少額投資を勧める理由は、次の3つです。
- 損失の金額を抑えながら株価の値動きを経験できる
- 株主になると、その企業の決算やニュースを調べる習慣がつきやすい
- 自分に個別株投資が合うか、大きな資金を入れる前に確認できる
投資は、知識を読むだけでは分からない感情があります。
自分のお金を投じると、数百円の値動きでも気になるものです。
その感覚を小さな金額で経験できることが、ワン株の大きな価値だと考えています。
一方で、次の人には無理に勧めません。
- 個別企業を調べる時間を取りたくない人
- 短期間で大きな利益を狙いたい人
- 値下がりすると生活に影響するお金を使おうとしている人
- 投資信託の積立だけで十分だと考えている人
個別株が難しく感じる場合は、まず投資信託の少額積立から始めても問題ありません。
マネックス証券のワン株とは
ワン株とは、マネックス証券が提供する単元未満株取引サービスです。



通常の日本株は100株単位で取引しますが、ワン株では対象銘柄を1株から購入できます。
たとえば株価が2,000円の場合、通常の100株取引では約20万円が必要です。
ワン株なら、1株分の約2,000円から投資できます。
株価は変動するため、実際に必要な金額は注文時点の価格によって異なります。
ワン株と通常の株式取引の違い
| 比較項目 | ワン株 | 通常の株式取引 |
|---|---|---|
| 売買単位 | 1株から | 原則100株単位 |
| 必要資金 | 1株分から | 原則100株分 |
| 注文方法 | 成行注文 | 指値・成行注文など |
| 買付手数料 | 0円 | 取引コースや口座区分による |
| NISAでの取引 | 成長投資枠で可能 | 成長投資枠で可能 |
| 議決権 | 原則なし | 単元株ならあり |
| 配当金 | 保有株数に応じて受取可能 | 保有株数に応じて受取可能 |
| 株主優待 | 企業ごとの条件による | 企業ごとの条件による |


ワン株の特徴は、必要資金を抑えられることです。
ただし、注文価格を指定できない点や、議決権が原則としてない点など、通常の株式取引とは異なる部分があります。
ワン株の手数料
2026年7月時点で、ワン株の買付手数料は0円です。
売却手数料は、利用する口座によって異なります。
| 口座区分 | 買付手数料 | 売却手数料 |
|---|---|---|
| NISA口座 | 0円 | 0円 |
| 特定口座・一般口座 | 0円 | 約定金額の0.55%、 最低52円(税込) |
NISA口座のワン株は、2026年3月17日約定分から売却手数料も完全無料になりました。
特定口座や一般口座では、売却時に最低手数料があります。



少額の株を何度も売却すると、売却金額に対する手数料の割合が大きくなる場合があります。
たとえば「買付手数料が無料だから」と細かく買いすぎると、売るときの手数料を見落としやすくなります。
NISA以外で利用する場合は、購入前に出口のコストまで確認しておきましょう。
※手数料は2026年7月時点のマネックス証券公式情報を確認しています。今後変更される可能性があるため、取引前に公式サイトをご確認ください。
ワン株を始める5ステップ
ワン株を始める流れは、次の5段階です。


ステップ1:マネックス証券の口座を用意する
ワン株を利用するには、マネックス証券の証券総合取引口座が必要です。
まだ口座を持っていない場合は、本人確認書類などを準備して申し込みます。
口座開設の詳しい流れは、以下の記事で画面に沿って解説しています。
マネックス証券の口座開設方法|必要書類とNISA申込手順を見る


すでに別の証券会社を使っている場合でも、マネックス証券を分析用・少額投資用のサブ口座として利用できます。
マネックス証券をサブ口座にする理由を5年以上の利用経験から解説


ステップ2:購入資金を入金する
口座開設後、購入に必要な資金を入金します。
株価は動くため、表示されている株価と同額だけでは足りない可能性があります。
注文時に必要と表示される金額を確認し、少し余裕を持たせておくと安心です。



生活費、近いうちに使う予定のお金、緊急時のための資金は投資に回さないようにします。
ステップ3:買いたい企業を調べる
銘柄名や銘柄コードから企業を検索します。
ただし、「有名だから」「株主優待が欲しいから」という理由だけで買うのは避けたいところです。
最低限、次の項目を確認しましょう。
- どのような事業で利益を得ているか
- 売上高と営業利益が長期的にどう動いているか
- 赤字や急激な業績悪化がないか
- 自己資本比率や有利子負債に無理がないか
- 配当や株主優待を継続できそうか
- 現在の株価が過去や同業他社と比べて極端に高くないか
私は、まず銘柄スカウターで10年分の売上高と利益を確認します。
直近1年の数字だけでは、一時的な好調や不調を見誤ることがあります。



決算を「点」ではなく「線」で見ると、企業の傾向をつかみやすくなります。
株の決算の見方|10年業績で確認する5項目を読む


銘柄スカウターの基本操作は、次の記事で解説しています。
マネックス銘柄スカウターの使い方を5年以上の利用者が解説


ステップ4:「ワン株注文」から株数を入力する


購入する企業の個別銘柄ページを開き、「ワン株注文」を選びます。
買いたい株数を入力し、口座区分などの注文内容を確認します。
NISAで購入する場合は、成長投資枠の残額や注文画面の口座区分を必ず確認してください。



ワン株の注文は成行注文です。
自分で「この価格以下なら買う」と指定する指値注文は利用できません。
注文を確定する前に、次の項目を見直しましょう。
- 銘柄名と銘柄コード
- 購入株数
- 口座区分
- 概算の注文金額
- 取引パスワードの入力先


ステップ5:約定結果を確認する
注文を出した後は、注文約定一覧で結果を確認します。
ワン株はリアルタイムで自由に価格を指定して売買する仕組みではありません。
そのため、注文時に見た株価と実際の約定価格が異なる場合があります。
値動きの大きい銘柄では差が広がる可能性があるため、注文締切時刻や約定タイミングを公式画面で確認してから発注しましょう。
購入後は、毎日の株価だけを見るのではなく、企業の決算発表や適時開示も確認します。
私がワン株を使って感じたメリット





私は、マネックスグループ株を単元未満株で保有しています。
実際に少額でも株主になると、会社の業績、サービスの変更、株主還元に以前より関心を持つようになりました。
ここでは、利用して感じるメリットを3つに絞ります。
少額で個別株の値動きを経験できる
100株をまとめて買う場合と比べて、1株なら投資金額を抑えられます。
個別株は投資信託よりも値動きの理由を企業ごとに調べる必要があります。自分に合うか分からない段階では、最初から大きな金額を入れる必要はありません。
まずは、株価が下がっても落ち着いて調べられる金額に抑えることが大切です。
自分のお金を投じると調べる習慣がつく
知識として企業分析を学んでも、自分と関係がなければ忘れやすいものです。
1株でも保有すると、決算発表やニュースが自分の資産に関係する情報へ変わります。



私は、この「気になる状態」をつくることが、少額投資の大きな学習効果だと感じています。
複数回に分けて買える
ワン株は1株単位で購入できるため、一度にまとめて買わず、時期を分けて購入できます。
ただし、買う時期を分ければ必ず利益が出るわけではありません。
企業の業績が悪化すれば、買い増しを続けても損失が広がる可能性があります。
「株価が下がったから買う」のではなく、最初に考えた投資理由が崩れていないかを確認する必要があります。
ワン株のデメリットと注意点
少額で始めやすいワン株にも、通常の株式取引とは異なる注意点があります。
指値注文ができない
ワン株の注文は成行注文に限られます。
注文した時点の表示価格で必ず買えるわけではありません。
相場が大きく動いている日は、想定より高い価格で約定する可能性があります。
価格を細かく指定して売買したい人には、通常の単元株取引の方が向いています。
1株だけで受け取れる株主優待は限られる
ワン株でも、保有株数に応じた配当金を受け取れます。



一方、株主優待は企業ごとに条件が異なります。
「100株以上」「1年以上継続保有」などの条件を設けている企業も少なくありません。
1株以上を対象とする優待もありますが、内容や条件は変更・廃止されることがあります。
購入前に、企業の公式IRページで次の点を確認してください。
- 必要な保有株数
- 権利確定日
- 継続保有期間
- 優待内容
- 優待制度の変更や廃止
「優待があるから安心」「優待分だけ得をする」とは限りません。
株価の下落による損失が、配当や優待の金額を上回る可能性があります。
株数が少なければ利益も配当も小さい
1株投資は損失を抑えやすい反面、得られる利益や配当金も小さくなります。



ワン株は一攫千金を狙う仕組みではありません。
少額で経験を積み、企業を見る目を育てる用途に向いています。
銘柄を増やしすぎると管理が難しくなる
1株ずつ買えるため、多くの銘柄を保有したくなるかもしれません。
しかし、保有企業が増えるほど、決算やニュースを追う負担も増えます。
初心者のうちは、理解できる範囲に絞る方が管理しやすいでしょう。
初心者が銘柄を選ぶときの確認方法
最初から多くの指標を完璧に理解する必要はありません。
まずは、次の順番で確認します。
- 企業の事業内容を自分の言葉で説明できるか
- 10年の売上高が大きく崩れていないか
- 営業利益が安定しているか
- 借入に依存しすぎていないか
- 配当や優待だけを目的にしていないか
この5項目で候補を絞り、分からない企業は無理に買わないことも立派な判断です。
銘柄スカウターの10年スクリーニングを使うと、長期の成長率や財務指標から候補を絞れます。
銘柄スカウターの10年スクリーニングを初心者向けに解説


ただし、スクリーニング結果は「買うべき銘柄の答え」ではありません。
条件に合った企業を見つける入口です。



抽出後は、決算資料や適時開示を読み、現在の事業環境まで確認しましょう。
ワン株はNISAと特定口座のどちらで買う?
ワン株は、NISAの成長投資枠でも購入できます。
NISAでは売却益や配当金が非課税になるメリットがありますが、損失が出ても他の課税口座の利益と損益通算できません。
また、NISA口座は年間の投資枠を使います。
売却しても、その年に使った年間投資枠が同じ年に戻るわけではありません。
どちらが合うかは、投資目的によって異なります。
| 考え方 | 選択肢の例 |
|---|---|
| 長期保有を前提にしたい | NISAの成長投資枠を検討 |
| 少額で売買を練習したい | 特定口座も選択肢 |
| 損益通算の可能性を残したい | 特定口座を検討 |
| NISA枠を投資信託などに使いたい | 特定口座を検討 |
NISAだから必ず有利になるわけではありません。
投資期間、売却の可能性、NISA枠をほかの商品に使う予定を考えて選びましょう。
ワン株が向いている人・向かない人
ワン株が向いている人
- 日本株を少額から経験したい
- 企業分析を実践しながら学びたい
- 100株を一度に買うことに不安がある
- 時期を分けて少しずつ購入したい
- 将来的に単元株まで買い増すことも検討している
ワン株が向かない人
- 指値で細かく売買したい
- 短期売買を繰り返したい
- すべての投資を自動で積み立てたい
- 個別企業の決算を調べたくない
- 株主優待だけを目的に利益を確実に得たい
個別株の調査に負担を感じるなら、無理にワン株を始める必要はありません。
幅広い企業へ分散する投資信託を少額で積み立てる方法もあります。
よくある質問
ワン株はいくらから買えますか?
対象銘柄の1株分の価格から購入できます。
マネックス証券は「ワンコイン(500円)でも購入できる」と案内していますが、実際に必要な金額は選ぶ銘柄と注文時の株価によって異なります。
ワン株でも配当金を受け取れますか?
保有株数に応じて配当金を受け取れます。
ただし、企業が配当を減らしたり、無配にしたりする可能性があります。配当は保証されていません。
NISAで配当金を非課税にする場合は、配当金の受取方法にも条件があります。口座設定と公式案内を確認してください。
ワン株でも株主優待を受け取れますか?
企業が定める条件を満たせば受け取れます。
ただし、多くの株主優待は100株以上などの保有条件があります。1株だけで受け取れるとは限りません。
マネックス証券の優待情報だけでなく、企業の公式IRページで最新条件を確認しましょう。
ワン株を100株まで買い増すとどうなりますか?
買い増しにより単元株数へ到達すると、単元株として扱えるようになります。
売却時の手数料体系などが変わるため、取引前に最新条件を確認してください。
ワン株はNISAで買えますか?
NISAの成長投資枠で取引できます。
2026年7月時点では、NISA口座のワン株は買付・売却ともに手数料無料です。
ワン株なら損をしにくいですか?
投資金額を小さくすれば、損失額を抑えやすくなります。しかし、損失そのものを防げるわけではありません。
企業の業績悪化や市場環境によって、株価が大きく下落する可能性があります。
まとめ:最初は「ドキドキしない金額」で経験を積む
マネックス証券のワン株は、対象となる日本株を1株から購入できるサービスです。
要点をまとめます。
- 1株から購入でき、買付手数料は0円
- NISA口座なら買付・売却手数料ともに0円
- 特定口座・一般口座では売却手数料に注意する
- 配当金は保有株数に応じて受け取れる
- 株主優待は企業ごとに保有株数などの条件が異なる
- 注文は成行に限られ、表示価格と約定価格が異なる場合がある
- 少額でも元本割れの可能性はある



私が初心者に伝えたいのは、最初から大きな金額を投じなくてもよいということです。
まず企業を調べ、自分なりの理由を持ち、株価が下がっても落ち着いて学べる金額から始めます。
1株を持つこと自体が目的ではありません。調べる習慣をつくり、自分に合った投資方法を見つけるための第一歩として活用しましょう。
マネックス証券を5年以上利用して感じたメリットとデメリットは、次の記事で詳しく解説しています。
マネックス証券の評判|5年以上利用して分かったメリット・デメリット


口座を持っていない人は、必要書類と申込手順を先に確認しておくとスムーズです。
マネックス証券の口座開設方法を3ステップで確認する


参考・出典
- マネックス証券「ワン株(単元未満株)」
- マネックス証券「ワン株の手数料」
- マネックス証券「NISA口座でのワン株売却手数料が完全無料化」
- マネックス証券「株式 初心者コーナー 株式売買方法」
- 金融庁「NISAを知る」
最終確認日:2026年7月
著者:れき|運営者情報
本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資には元本割れの可能性があります。最終的な投資判断はご自身で行ってください。



